日本からカナダの学校へ授業料を支払う場合や、留学中の家族への生活費等を送る場合、銀行の海外送金(海外の銀行口座への振り込み)が良く使われます。 しかし、海外送金に掛かる手数料は少し複雑です。

そのため、
送金手数料を払ったはずなのに、更に手数料をとられた!
思っていたより、受け取った額が少なかった!

ということは良くある話です。また、手数料は銀行によって異なるので、

もっと安く送金できたのに!

と少し後悔することもあります。

でも、大丈夫です。このページで海外送金にかかる手数料について詳しく解説し、どの銀行が良いのか比較検討していきます。

海外送金に掛かる手数料って何?

実は、海外送金には最大4つ も手数料がかかります。その手数料は以下の4つです。

送金手数料

送金手数料は、送金側(日本の銀行)に払う手数料です。送金額の大小に関係なく銀行によって定められた額を払います。

海外送金にかかる手数料が、この送金手数料のみだと思っていたら、カナダで銀行口座の残高をみたときに送金額が少ないことに驚くかもしれません。

中継銀行手数料

送金側(日本の銀行)と受け取り側(カナダでの銀行)に業務提携が無い場合、業務提携している銀行を中継して、お金は受取銀行まで送られます。 その中継銀行に払うのが中継銀行手数料です。

中継銀行が入れば、中継銀行手数料が発生し、入らなければと無料(かからない)です。 たとえば、新生銀行は、カナダのRBC銀行と業務提携しています。 新生銀行からRBC銀行の口座へ送金する場合は、通常、中継銀行手数料はかかりません(受取銀行手数料はかかります)。 しかし、カナダのScotia銀行へ送金する場合は、RBC銀行を中継するため中継銀行手数料がかかります。

中継銀行手数料は、基本的には受取人負担(送金額から引かれる)となりますが、 銀行によっては、送金人負担(送金時に払う)を選択できる場合があります。 例えば、楽天銀行は、中継銀行手数料を一律、1,000円としています(2016年5月現在)。 実際の中継銀行手数料が1000円以上の場合は、楽天銀行が差額を負担し、1000円以下の場合は 差額分が楽天銀行に入る仕組みです。 尚、ゆうちょ銀行も同様に、100ドル以上送金する場合、仲介手数料という名目で、一律、7ドルがかかります。

受取人負担の場合、中継銀行手数料がいくらになるか送ってみないと分からない場合があります。 銀行に聞いても、中継銀行が入るかどうかは、送金前にはわからないと答える場合があります。 目安としては、中継銀行手数料が発生する場合、15ドル程度です

受取銀行手数料

受取銀行手数料は、受け取り側(カナダでの銀行)に支払う手数料です。 カナダの5大銀行の受取銀行手数料(2016年5月現在)は下の表の通りです。

銀行 受取り手数料
RBC $15.00*
TD Bank $17.50
CIBC $15.00
Scotia Bank $15.00
BMO $14.00
* $50以下の場合は無料

中継銀行手数料と同様に、基本は受取人負担(送金額から引かれる)となります。 しかし、銀行によっては、送金人負担(送金時に払う)を選択できる場合があります。 その場合、中継銀行手数料と合わせて、中継・受取銀行手数料(又は、関係銀行手数料)として支払います。

授業料等、正確な金額で送金する必要がある場合は、送金人負担が便利です。 ただ、中継・受取銀行手数料の送金人負担を扱っていない銀行も多く、正確な金額を送るのって結構難しいですよね。 学校はその点を理解しているようで、手数料により不足が出た場合、登校初日にその不足分を学校に直接支払うことができる学校も多いです。

為替手数料

銀行を用いて海外送金する場合、銀行が独自に定めるTTSという銀行が顧客に対して円を外貨にする際に用いられる為替レートが使われます。 TTSレートには、次のようにニュースなどで知る基準レートに為替手数料が上乗せされています。

TTSレート = 基準レート + 手数料

例えば、2016年5月13日 10:35 時点の三菱東京UFJ銀行のTTSレートは、1カナダ・ドル

TTSレート(86.40円) = 基準レート(84.90円) + 手数料(1.60円)

となり、1カナダ・ドルあたり1.6円の為替手数料がかかっています。

為替手数料は送金額が大きいほど手数料が大きくなります。 上記の例ですと、10,000 カナダ・ドル送金する場合、16,000円も為替手数料を払っていることになります。

TTSレートは、銀行によって異なります。そのため、送金額が大きい程、送金手数料より、TTSレートの良い銀行を選んだ方がトータルの手数料は安くなります。

送金手数料が安い銀行はどこ?

送金手数料は下の表の通りです(2016年5月現在)。基本的にオンラインで海外送金する方が窓口よりも安くなります。 その中でも、楽天銀行の送金手数料が最も安く750円です

銀行 口座開設 送金手数料
楽天銀行 必要 750円
新生銀行 Goレミット 不要 2000円
パワーフレックス  必要 4000円
SMBC信託 プレスティア*1  必要 2000円
or
3500円
プレスティア  必要 4000円
ゆうちょ銀行 不要 2500円
三菱東京UFJ ダイレクトテレビ窓口  必要 3500円
外国送金Webサポート*2  不要 4000円
口座引落  必要 4500円
現金  不要 5500円
三井住友銀行 SMBCダイレクト  必要 3500円
仕向送金  不要 4000円
: オンラインで送金手続き
: 窓口で送金手続き


*1) SMBC信託プレスティア(旧シティバンク)のオンラインでの送金手数料は、前月の月間平均総取引残高が100万円以上の場合は、2000円となります。 また、前月の平均残高が50万円相当額以上などの条件を満たさない場合は、月額2,000円(税抜き)の口座維持手数料が掛かります。


*2) 三菱東京UFJ銀行の外国送金Webサポートは、窓口での手続きに必要な外国送金依頼書をホームページ上で作成するサービスです(プリンターがなくても大丈夫)。 事前に準備することにより、窓口で速やかに手続きができ、送金手数料も安くなります。

通常、オンラインで海外送金を行う場合、その銀行の口座を開設する必要があります。 オンラインでの送金は、カナダに居ながらでも行えるため、何回か海外送金をする場合は便利です。 ただ、海外送金が1回のみの場合は、そのためだけに口座を開くのは手間ですし時間もかかります。 そのため、口座を開設せずに海外送金を行いたい場合、 送金手数料が2500円のゆうちょ銀行がオススメです

新生銀行のGoレミットは、送金手数料が2000円のため、ゆうちょ銀行より安いように見えます。 しかし、Goレミットは日本国内の指定口座に送金資金を振り込む必要があり、振込元の銀行に支払う振り込み手数料を考えると、 新生銀行のGoレミットの送金手数料に関するコストは、ゆうちょ銀行と同じぐらいです。

また、銀行口座を開設する必要はありませんが、郵送での事前登録が必要となります。 登録が完成するまで7~10営業日を要するため、急いで送金しなければならない場合には向きません。 ただ、一度登録をすませれば、指定口座へお金を振り込むだけで勝手に指定の海外銀行に送金されるので便利です。

中継・受取手数料(送信人負担)が安い銀行はどこ?

下の表から分かるように、送信人負担を扱っていない銀行や、中継銀行手数料のみ送信人負担にできる銀行があるなど、 中継・受取手数料(送信人負担)の取り扱いは銀行によって様々です。 そのため簡単に比較はできませんが、カナダ5大銀行の受取銀行手数料が、$15前後なので、中継・受取手数料(送信人負担)が割安な銀行は、 楽天銀行(1000円 + $15前後)と、三井住友銀行(2500円)です。 しかし、大きな差はありません

銀行 中継手数料 受取手数料
楽天銀行 1000円 受取人負担のみ
新生銀行 受取人負担のみ
SMBC信託 1500円 受取人負担のみ
ゆうちょ銀行 受取人負担のみ
三菱東京UFJ*1 3000円
三井住友銀行*2 2500円

*1) 三菱東京UFJダイレクト(オンラインバンキング)の場合は、受取人負担のみとなります。

*2) 三井住友銀行は、受取人取引銀行または送金の経由銀行から後日4000円を超える請求があった場合は差額が請求されます。


注意)三菱東京UFJは、中継銀行手数料、受取銀行手数料がそれぞれ3000円ではなく、合計で3000円です。三井住友銀行も同様です。

為替手数料が安い銀行はどこ?

為替手数料の目安は、次の表の通りです(2016年5月現在)。 一番為替手数料が安いのは、新生銀行(パワーフレックス)の0.5円です。 これは、1ドルあたりの手数料ですので、送金額大きくなるほど、為替手数料の違いは大きくなります。

尚、1ドルあたり0.5円の為替手数料は、 新生総合口座パワーフレックス の一番下のス テージ「新生スタンダード」の場合の手数料です。 平均残高等の条件を満たせば、ステージが上がり、更に為替手数料が安くなります。 (ゴールド:0.4円; プラチナ:0.25円)

結局どこの銀行がいいの?

ずばり、ケース・バイ・ケースです!(笑)  そのため、ケース毎にどの銀行がオススメか見ていきましょう!

3300ドル以上を送金し、近くに新生銀行がある場合

新生銀行のパワーフレックス口座を開設し送金するのがオススメです。 送金額が大きくなるほど、新生銀行(パワーフレックス)の為替手数料の安さが効いてきます。 3500ドル送金した場合、新生銀行(パワーフレックス)の送金手数料と為替手数料の合計は、5650円(4000円 + 0.5円 x $3300)となり、 楽天銀行の合計 5700円 (750円 + 1.5円 x $3300)より安くなります。

ただ、新生銀行は、窓口でのみ海外送金を扱っており、新生銀行まで足を運ばなければなりません。 そのため、近く新生銀行がない場合、銀行までの時間と交通費がかかります。

カナダ現地から自分で送金したい場合

送金料金が圧倒的に安くオンラインで送金手続きできる楽天銀行がオススメです。 日本で、楽天銀行を口座を作成および入金しておけば、カナダで開設した口座にオンラインで海外送金ができます。 また、。維持費も無料なので口座の残高がゼロになっても大丈夫です。

2600ドル以上を送金し100万円を口座に置いておけるなら、SMBC信託(プレスティア)がオススメです。 100万円以上銀行口座に残高があれば、送金手数料が2000円となります。 また、平均残高が50万円以上の条件を満たしているため、月額2,000円の口座維持費も無料となります。 もし、2600ドル送金した場合、送金手数料と為替手数料の合計は、4600円(2000円 + 1円 x $2600)となり、 楽天銀行の合計 4650円 (750円 + 1.5円 x $2600)より安くなります。 ただ、楽天銀行と異なり、送金先の登録に通常3~5営業日を要します(登録はオンラインでできます)。

ちなにみに、新生銀行のGoレミットは日本居住のお客様専用のサービスのため、「自分で」でなく「日本在住のご家族の方に」送金してもらう形になります。

日本のご家族に何回か送金してもらう場合

日本の指定口座に振り込むだけで、海外送金ができてしまう新生銀行のGoレミットがオススメです。 ご家族の方がネットや手続き等が不得手の場合は、日本にいるときに申込書を受取銀行の欄は空欄で完成させ、 カナダで口座開設した後、受取銀行の欄を埋め申し込みしてもらうと良いと思います。尚、前述の通り、申込者は日本居住の送金人つまりご家族の方となります。 申し込みが完了すれば、あとは国内の銀行の振り込みと同様に所定の銀行口座に送金資金を振り込むのみなので非常に簡単です。

早急にお金を届けたい場合

銀行口座や登録が不要で、着金までの日数が短い三菱東京UFJ銀行の外国送金Webサポートがオススメです。 銀行口座や登録が不要で比較的に安価なのは、ゆうちょ銀行ですが、カナダへは、4〜6日営業日程度かかります。 更に早急に送金したい場合は、三菱東京UFJ銀行を利用すれば、受取銀行にもよると思いますが 、通常、翌営業日には届いています。 外国送金Webサポートを利用しても送金日数が短くはなりませんが、窓口での手続きがスムーズになり、送金手数料も安くなります。

三菱東京UFJ銀行に口座をお持ちの場合は、三菱東京UFJ銀行のテレビ窓口がオススメです。 テレビ窓口を利用しますと、送金手数料は、3500円となり更に安くなります。また、テレビ電話を使って専門のオペレーターと話しながら手続き行えるので安心です。

その他の場合

更に個別のケースでは、安上がりな銀行があるかもしれませんが、ゆうちょ銀行を利用すれば、大きく損することはありません。

館長からのコメント

手数料や海外送金のサービスは良く変更されます。そのため上記情報は古くなっている場合がありますので、 最終的には銀行で確かめてくださいね。